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意見書アクション

浜岡を止めるのに「意見書」が有効です!

核武装につながっていると言われる原発政策。ないがしろにされる「いのち」の尊さ。「平和」への道のりに山積みされた問題を解決する為にも、今必要なのは突破口。それが東海地震と浜岡原発。

多くの専門家がチェルノブイリ以上の事故になるだろうと言うこの災害を引き起こさないために、市民の力を結集する時がきました。今、この一点にフォーカスすれば確実に一歩を踏み出せるはず。市民の力で国の原子力政策を見直していく大きな大きなチャンスです。

地震は地球にとってくしゃみのようなもの。東海地震は150年に一度の自然な営みです。その想定震源域の真ん中に作ってしまった浜岡原発。

150年前にはなかった原発。もしも地震で壊れれば放射能が人口の集中した日本の首都圏を直撃し、何世代にも爪あとが残っていく。世代を超えて日本人のいのちが、環境が、文化が危険にさらされています。

まず、確認します。今(2003.4.13現在)、浜岡原発は4機中3機が止まっています。ですがこのまま何もしなければ、近いうちに残りの全部が必ず運転再開させられるということを。原子炉の熱は冷めるのに時間が必要です。

東海地震が起こる前に運転停止から最低3ヵ月間冷却し続けていなければ、冷却系のトラブルが原発震災につながります。

原発は日本の国策により発展してきました。安全を宣言しているのは国。そして東海地震は国が想定している唯一の巨大地震。突き詰めるとこの問題は国がリーダーシップを発揮しなければ解決しません。

そのためには、多くの国会議員に緊急事態であるという問題意識をもってもらい、この問題を国会で解決してもらう必要があります。国会議員は市民の代表。市民が声を挙げなければ動きません。

一人一人の市民が個人の責任で働きかけることが何より有効。国会議員にとって国策である原子力政策にたてつくことは大きなエネルギーを要することです。その重い腰を今こそ上げてもらわなければなりません。これらの動きを取りまとめていくために、今回、「浜岡原発、巨大地震対策虹のネットワーク」の立ち上げとなりました。




一見すると、官僚と、政治家、関連業界の鉄のトライアングルで、もうどうにも変えようがないと思われがちな、現在の日本の状況ですが、私たち普通の市民でもできることはあるのです。

それは……「意見書」です!

そこで以前、国会議員の公設秘書を勤め、国政の仕組みと政治の世界に明るいコナン氏(虹のネットワーク)に実際的な手順と、その解説をしてもらい ました。


■コナン(元衆議院議員公設秘書)
何事もまずは成功イメージを固めるところから始めるのが近道です。

大きな枠組みとして国会議員が動いて浜岡原発が停止するまでのシナリオが以下のようなイメージに固まってきました。必ずこうなるという意味ではなく、あくまでも目安だということをご了承ください。

【ステップ1】
★意見書を100自治体が国に提出

現在、静岡県内で少なくとも35の自治体1、2号機の廃炉、もしくは地震が起こるまでの休炉を求める意見書が採択されています。

(例)  
静岡市意見書
(02年7月1日)
静岡市意見書
(02年10月11日)
掛川市意見書
(02年7月2日)
三島市意見書
(02年10月1日)


この意見書が静岡県だけでなく、近隣の愛知県や山梨、神奈川などからも出されたら、相当な威力となります。(100という数字は大よその目安です。)

さらに市町村長からのコメントが出されれば、圧倒的に効果は高いでしょう。

各自治体からの決議が意味を持つのは、「だって国民が不安に思ってるんだから仕方ない」という大儀があるお蔭で、強大な力を持つ電力業界を敵にまわしたくない国会議員が動きやすくなる、という面もあります。

   ↓
【ステップ2】
★国会で、問題解決のための立法化が検討される。
・立法化‥法律案は、巨大地震の想定されるエリアでは、原発の運転を停止し、それによる電力会社の損失を国が負担するというもの

   ↓
【ステップ3】
★国会審議で、立法化が具体化される。

   ↓
【ステップ4】
★国会にて立法化、予算化が実現する。
・予算化‥‥予算案作成の段階、もしくは補正予算で、国が原発の運転停止にかかる損失分を補填する費用を予算計上する

   ↓
【ステップ5】
★中部電力社長記者会見 1〜4号を運転停止
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各ステップの間には数ヶ月の時間差があります。例えばステップ2の「立法化が検討される」のが通常国会の会期中ならば、ステップ3の「立法化の具体化」は臨時国会でということになります。

コナン■残念ながら会議員は放っておいたら自分からは動きません国策として推進している原発を、例え地震を理由にしたとしても一度停止してしまったら、原発反対派というレッテルを貼られ、電力業界からの締め付けにあうことを恐れるからです。

支援者が東海地震と浜岡原発の関係に不安を感じていないうちは、できるだけ動きたくないというのが心情です。

では、私たち一般市民が自治体に意見書を出させたり、腰が重たい国会議員を立ち上がらせるにはどうしたら良いのでしょうか?

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 ■ 市民が市町村に意見書を提出させるよう働きかける方法 ■
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意見書を出すのは市町村でなくて市町村議会です。

国の行政関係庁に提出されます。市町村議会の構成員は当然、市町村議会議員です。

県や市町村の議会が【意見書】を採択するには、議員3名から議題が提案されねば成りません。(そうでない議会もあるようです。)そのため、まずは一人の議員に働きかけて、その議員に議題の提案を行うようお願いします。

市町村議会議員は党派の影響を受けた、会派という仲間(派閥)に分かれて活動しているのが一般的です。無所属という議員も何らかの会派に名前を連ねて、活動しています。

多数決で意見書採択が決まるところもありますが、一般的には、全員一致で採択が決まります。

いずれにしても、最大の人数を抱える会派(最も権力をもっている会派)がどう動くかが大きな鍵を握ります。

働きかけの方法は、大まかに二つあります。

陳情書を出す

「陳情書」とは市民一人一人に認められた自治体に対する陳情を提出する書式です。たった一人でも、住所と氏名を明らかにすれば提出することが可能です。

所定の書式に従って県や市町村の議会事務局の窓口に提出します。

◎個人名で提出できます。
◎所在していない市町村でも提出できます。
◎郵送でも可です。(なお、直接窓口に提出しないとダメというところもあります。)

「陳情書」フォーマット例
「陳情書」のサンプル

「陳情書」の実例

意見書を採択した地方議会一覧(02/10/31現在)

横のつながりの見えない多人数から提出された場合、議員の間でうわさになるという意味で効果が現れます。


提出した「陳情書」に市町村議会議員が紹介議員として名前を書いてくれれば、そのままそれは「請願書」となります。「請願書」になると議会での扱いが丁重になります。次に、これをお願いしてみましょう。

「意見書」、「陳情書」、「請願書」、それぞれ別のものです。ややこしいですが混乱のなきよう願います。



個別に議員を説得する

最大会派の中で主体的に動く議員を作るのが最も近道です。

その議員を動かすために、その人の支援者を探し出して、その人にまず正確な情報を伝え意義を理解してもらった上で、その人からアプローチしてもらい会わせてもらうのが効果的です。


最大会派が「狙い目」!

色々な議員に働きかける意味がありますが、もっともシンプルに近道で意見書採択を目指す場合、鍵を握っているのは、最大会派の議員ということになります。

議員の一人が本気になり、意見書を通す信念をもってもらえれば、後はその議員の入っている会派全体がその動きに賛同できるように同じ会派の方々をそれぞれ説得するのが効果があります。

議員の支援者を見つけたら、その人にまずはできる限りの情報を伝えましょう。メッセージパンフやメッセージビデオ、ホームページを使って説明します。また、すでに提出されている【意見書】を見せるなどして理解と協力を得てください。

その会派から議案提出をしてもらうことができた場合、それが与党系の会派であればスムーズに意見書採択になる可能性が高いです。

また、「反対のための反対勢力」というレッテルを議員の間で貼られてしまっている党派や会派からの議案提出だと、まとまるものもまとまらないというのはよく聞く話です。


将を射んと欲すればまず馬を射よ
(議員は支援者には逆らえない)

どんなつながりからでも議員とのアポイントをとり、実際に会うことができたら、説明とお願いをします。

すでに提出されている【意見書】を見せて、なんとか議会に議題を提案してもらえるように話してください。自信がない場合には事務局に相談してください。手助け致します。

連絡先:浜岡原発、巨大地震対策 虹のネットワーク事務局 TEL090-4756-3488(KONAN)
 stop-hamaoka@mbk.nifty.com


何より、今まで政治に関心をもたなかった層が動いて情報を伝えるという行為はそれだけで、議員にとってインパクトがありますが、議員を動かすには、その支援者(特に選挙の時に実質的な応援を約束してくれている人)を動かすのがことさら有効です。 「将を射んと欲すればまず馬を射よ」というわけです。

支援者からの声に議員が逆らうのには相当な自信が必要です。

逆に言えば、そんな自信をもっている議員は稀なので、支援者が有力であればあるほどその支援者からの声を議員は重く扱う傾向があります。

要するに、普段から議員を支援している人(自分がそうならなおさら)に正確に情報を伝えて、その人に動いてもらって議員とアポイントをとり、その議員を説得して動いてもらうことが最も近道ではないかと思います。


議員を支援している人を探すには、あてがなければ、街の情報屋さん(酒屋さんとか、古くからの仕出屋さんとか)を見つけて聞くのも手かもしれません。なにしろこの情報はあらゆるチャンネルに伝わっていないので、誰に伝えても意味があります。

説得に応援がいる場合には、資料提供、情報提供、一緒に説得など、できる限りの支援をしたいと考えています。 

以上  

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