1000年のスケールで見れば、日本中巨大地震が起きないところは無いのですが、東海地震は最新の地震学の知見で確実に発生が予測される、と言う点で他とは違います。東海地震は起こるかもしれないのではなく、必ず起こる、明日起きるのか1年後かは分かりませんが、近々に必ず起きると専門家はいっています。
この地域はおよそ120年周期で巨大地震が発生しています。前回巨大地震から今年で丁度150年になります。遅くなるほどプレートのひずみは大きくなり、より大きなエネルギーが蓄えられ、地震の規模は大きくなります。そして発生した場合の規模は阪神大震災の10倍以上と予想されています。これは祈祷師の予言ではなくて、自然科学上の事実なのです。
そして、稼動中の原発が巨大地震に耐えられるのか、という世界で始めての壮大な実験が開始されようとしています。日本の原子力技術はアメリカから譲り受けていますが、アメリカの原子力技術は地震のことはまったく想定していません。浜岡原発は狭い地域に1号炉から5号炉まであり、老朽化した1号炉と2号炉は修理と点検の連続で現在止まっていますが他は稼動中で、さらに5号炉も試運転を開始しました。
さすがに国も東海地震対策を採り始めてはいます。自治体によっては住宅を耐震補強するのに補助金を出したりもしています。ところが、東海地震発生予想地域のど真ん中にある浜岡原発に対しては、国も中部電力も安全だといって稼動し続けています。もっとも大事な東海地震対策は浜岡原発を止めることではないでしょうか。
稼動中の原子炉内部は2000度の高温で、これが地震で破壊されると水素爆発やメルトダウンによる水蒸気爆発のおそれさえあります。一つに爆発が起きると隣接する他の原発を次々に破壊する恐れもあります。確実に発生する巨大地震で、浜岡原発が事故を起こした場合には、最悪の場合、近隣の地域住民は全員死亡し、愛知県の東半分の地域でも半数が死亡。さらに西風に乗った放射能は首都圏を直撃し、2000万人〜3000万人が放射能汚染で住むところを失い難民となるといわれています。
何十年にも亘ってがんや白血病で死亡する人が出てくるでしょう。チェルノブイリ、アフガニスタン、イラク同様、生まれてくる胎児にも異常が出てきます。直接大量の放射能を浴びない人々もこれまでの生活は全く期待できないでしょう。
一瞬にして政治も経済も崩壊し、日本は無くなります。人類が経験したことの無い、未曾有の悲劇が生まれるでしょう。あのチェルノブイリ事故でも原発内部にため込まれた放射能の3%が放出されたに過ぎません。もし、100%放出されていればヨーロッパは無くなっていたでしょう。広大なロシアではなく、狭い日本のさらに狭い浜岡の海岸に原発が
5つもあるのです。
原発は止まっていても原子炉内には膨大な放射能が蓄えられているのですが、停止中であれば前述のような爆発は起こらず、一瞬にして大量の放射能が環境中に放出される危険は極めて小さくなります。せめて、東海地震が発生して、その地震エネルギーがなくなるまで浜岡原発は止めるべきではありませんか。
4月1日から浜岡町と御前崎町は合併して御前崎市になりました。(浜岡町は御前崎町の2倍の人口があるのですが、浜岡市では原発を連想して響きが悪いので御前崎市にしたというハナシです。)
合併後初の市長選挙と市議選挙が11日公示、18日投票で実施されます。前浜岡町長の本間氏、前浜岡町会議長の石原氏、前御前崎町会議員の薮内氏の3人が立候補を表明しています。前浜岡町長と前浜岡町会議長は原発推進派です。
この二人は仲が悪く、お互いに誹謗中傷の泥試合を演じています。推進派の票が割れます。前御前崎町会議員は地震に際して原発を安全のために止めることを政策に掲げています。勿論、他にも中学卒業までは医療費を無料にするなど、いろいろ政策を掲げていますがそれは私には興味がありません。地震で放射能災害が起きたら私には直接関係するけれども、御前崎市民の医療費は私には関係ありません。薮内氏は日本共産党員ですが、支持者と政策協定し、無所属での出馬を表明しています。
私は共産党も自民党も嫌いですが、薮内氏の原発政策一点に共鳴して応援に駆けつけました。
この地区は古い体質の土地柄で、共産党というだけで毛嫌いされるところです。ところが、二日間ビラまきをしてみると、御前崎地区での薮内氏の評判はすこぶる良いのです。まず悪く言う人がいない。薮内氏の町議5年間の実績を一様に評価しています。
「こんにちは、薮内です」という新聞を出して議会で誰がどんな発言をしたか知らせてくれる。それもずーっと続けてくれている。今までの町議は選挙の時だけよろしくと頭を下げるけれども、当選してからは何をしているのかさっぱり分からなかった。あの人が町議になってくれて初めて、議会でどんなことが行われているかがわかった。今までの町議は右へ倣えで自分の意見を表明する人はいなかったが、あの人は違う。辻辻で政策を分かりやすく説明してくれる。毎朝、学童の通学時に交通安全の旗振りをしてくれている。今までの町議は何も言わず、何もしなかったけれども、あの人ははっきり発言して、言ったことをやってくれる。(御前崎の国民保険税が他の地域よりも高かったのを値下げさせたのは薮内氏の成果の一つとのこと)。静岡、藤枝、熱海、横浜、名古屋などから支援者が応援に駆けつけています。勝てる可能性はあります。全国の力を結集して、自分を、家族を、日本を救いましょう!
現地ではやることは山ほどあります。ビラまき、街頭宣伝、看板つくり、ポスター作り、チラシ折り、宛名書き、運転手、電話番、応援者の世話(宿舎の食事つくり、あと片付け、掃除、空気の入れ替え)人手が足りません。全国から現地に集合してください。出来るだけ長期間(といっても投票日の18日までですが)応援してください。勿論、土日だけでも結構です。詳しくは薮内氏のHPをごらんください。
http://www.geocities.jp/yabuuchinobuya/
それでは現地でお会いしましょう。
参考資料:大友詔雄著「原子力技術論」より、チェルノブイリ原発災害の記述の一部
を紹介しましょう。
「事故は、原子炉停止中の機会を利用して行われる「タービン発電機の慣性回転エネルギーに関する実験」を行うために、出力を低下中に発生した。
・ ・・(中略)・・・
・ 第二段階-実験開始
(午前1時22分45秒)炉内状態をしめす各種データは安定していた。(午前1時23分04秒)実験開始直前、2台のタービンがともに停止すると原子炉が停止する装置のスイッチを切る。
・・・(中略)・・・
以上の手続きを踏んだ後に、発電機の蒸気弁を閉め、実験開始。分離器内の蒸気圧が激増。慣性で回るタービンの回転が落ち、これを電源とする主循環ポンプ4台の出力流量低下、炉心の冷却水量減少。
・ 第三段階-反応度上昇
(午前1時23分30秒)炉心の蒸気量増加、反応度上昇。
このため、自動調節制御棒が入り始めるが、反応度上昇速度が大きく出力が漸増。(午前1時23分40秒)緊急停止ボタンを押し、制御棒を炉心に挿入しようとする。衝撃が起こり制御棒が途中で停止。その3秒後、出力急上昇の警報が鳴る。
・ 第四段階-原子炉爆発
(午前1時23分44秒(警報が鳴った1秒後))熱出力は最大定格出力の100倍になる。燃料の約30%が細片・粒状に砕け冷却水中に飛散。水蒸気の大量発生による1回目の爆発(水蒸気爆発)が起こる。実験開始40秒のことであった。 炉上部の重さ1000トンの蓋がずれ、全圧力管が切断、全制御棒が上方に飛び出す。(午前1時23分46秒(1回目の爆発の2秒後)2回目の爆発(水素爆発)発生。蓋が持ち上がって原子炉室に縦に落下。燃料や黒鉛の細片・塊などが建屋外に飛散、30ヶ所以上から火の手が上がる。黒鉛火災発生。放射性物質を大量に吹き上げる。
・・(以下省略)」
PS:もし薮内氏が負けたら、真剣に日本脱出を考えます。(前浜岡町長の本間氏は「原発が危険だと思うやつは浜岡から出て行け」と言ったそうです。