意見書アクション! 

 

 

 

 

 


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■ 市民が市町村議会に【意見書】を提出してもらうよう働きかける方法 ■

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【意見書】とは都道府県や市町村など地方自治体の議会に認められた権利です。地方自治法99条に定められています。【意見書】を出すのは市町村ではなく市町村議会です。国の行政関係庁に提出されます。一つの【意見書】が議会から提出されると、そこに暮らす全ての市民の声が反映されているという解釈がなされますので、非常に大きな意味を持ちます。たくさんの【意見書】が提出されると、国会議員が胸をはって議員立法に動くための後ろ盾になります。

 

この【意見書】が静岡県だけでなく、近隣の愛知県や山梨県、神奈川県、東京都などからも出されてくると、広範囲の国民が浜岡原発に不安を感じていることが表面化するので相当な威力となります。(100という数字は大よその目安です。)

さらに市町村長からの声明が出されれば、国会審議での効果はより一層高まります。

【意見書】が多数提出されることにより、「多くの国民が不安に思ってるのだから仕方ない」という大義名分が成立します。これにより、強大な力を持つ電力業界を敵にまわしたくない国会議員でも動きやすくなる、という効果があります。

 

しかし、残念ながら国会議員は放っておいたら自分からは動きません(動けません)。国策として推進している原発を、例え巨大地震を理由にしたとしても運転停止する動きに加担してしまったら、原発反対派というレッテルを貼られ、電力業界からの締め付けにあうことを恐れるからです。支援者が東海地震と浜岡原発の関係に不安を感じていないうちは、できるだけ動きたくないというのが心情です。

 

では、私たち一般市民が市町村議会に【意見書】を提出してもらったり、腰が重たい国会議員を立ち上がってもらうにはどうしたら良いのでしょうか。

働きかけの具体的な方法は、大まかに2つあります。下記にまとめます。

 

1.【陳情書】で【意見書】提出を求める方法

2.個別に議員を説得して、【意見書】提出を求める方法

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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1.【陳情書】で【意見書】提出を求める方法
 

 

 

 

 

 

 

 


一つ目は【意見書】の提出を求める【陳情書】を県や市町村の議会に提出する方法です。すぐにでもできる方法です。【陳情書】の文例をここにまとめます。できる限り自分のことばでメッセージをまとめた方が効果が大きいです。参考にしてアレンジしてください。市民が政治に参加する機会が減っていますので、身近な人で【陳情書】を提出したことのある人は少ないかも知れませんが、これは、国民に与えられた当たり前の権利です。

 

【陳情書】とは市民一人一人に認められた自治体に対する陳情を提出する書式です。たった一人でも、住所と氏名を明らかにすれば提出することが可能です。所定の書式に従って県や市町村の議会事務局の窓口に提出します。自分が住んでいない所へも提出できます。事情により窓口まで提出に行けない人に配慮して郵送での提出も認められています。(但し、多くの議会では直接窓口に提出された陳情以外は、単に卓上配布するだけという対応をされます。できる限り直接窓口に持参しましょう。)

 

一つ一つの【陳情書】は議会運営委員会等にかけられ審議されます。横のつながりの見えない多人数から、例え主張が同じでも文面が異なる【陳情書】が提出された場合、議員が切実な問題として受け取るため、【意見書】採択が議論された場合に大きな効果を期待できます。また、これまで政治に関心の薄かった世相が議会に直接アプローチすることによって、議会内での「浜岡原発と東海地震」に対する問題意識が必ず高まります。

次に、議員に働きかけを!
 

 

 

 

 

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1 県や市町村の議会が【意見書】を採択するには、議員3名から議題が提案されねば成りません。(そうでない議会もあるようです)そのため、まずは一人の議員に働きかけて、その議員に議題の提案を行うようお願いします。

 

【意見書】提出に向けて、本気の議員が現れることが何より近道です。自然に発生しないのであれば、めぼしい議員を説得して本気になってもらいましょう。最大会派の中で主体的に動く議員が現れるのがベストです。議員の一人が本気になり、【意見書】を通す信念をもってもらえれば、後はその議員の入っている会派全体がその動きに賛同できるように同じ会派の方々をそれぞれ説得すると効果があります。その会派から議案提出をしてもらうことができた場合、それが与党系の会派であればスムーズに【意見書】採択になる可能性が高いです。多数決で【意見書】採択が決まるところもありますが、一般的には、全員一致で採択が決まります。いずれにしても、最大の人数を抱える会派(最も権力をもっている会派)がどう動くかが大きな鍵を握ります。特にその中でも女性議員にはいのちの大切さを理解してもらいやすい傾向があるようです。

また、「反対のための反対勢力」というレッテルを議員の間で貼られてしまっている党派や会派からの議案提出だと「まとまるものもまとまらない」というのはよく聞く話です。気をつける必要があります。

 

2 提出した【陳情書】に市町村議会議員が紹介議員として名前を書いてくれれば、そのままそれは【請願書】となります。【請願書】になると議会での扱いが丁重になります。次に、これをお願いしてみましょう。

 

意見書、陳情書、請願書、それぞれ別のものです。ややこしいですが混乱のなきよう願います。

 

3 議員と接触する場合、飛び込みで行くよりも、その人の強力な支援者を探すことができると有効です。

 

ある議員に動いてもらうには、その支援者(特に選挙の時に実質的な応援を約束してくれている人)に動いてもらうのがことさら有効です。「将を射んと欲すればまず馬を射よ」というわけです。探し方としては、町の選挙好きのたまり場を探して情報を収集するとか(酒屋、商店街など)、知り合いに聞いて回ってみてください。自分がその議員の支援をする気持ちが強ければ強いほど、相手の方は誠意的に対応してくれるはずです。仮に、20代30代の若者が直接アプローチした場合、この世代が政治に関心をもって政策を訴えるということが非常に稀なのが現実なので、大変ありがたがられると共に、その世代全体の発言として重く理解してもらえます。相手に失礼のないよう、自分の連絡先を伝えます。その際、卒業した学校や所属している団体、地域の活動など、自分の先の広がりをきちんと伝えた方が選挙の票読みという見方をする議員関係者に対しては効果的です。

 

4 議員の支援者を見つけたら、その人にまずはできる限りの情報を伝えましょう。メッセージパンフやメッセージビデオ、ホームページを使って説明します。また、すでに提出されている【意見書】を見せるなどして理解と協力を得てください。

 

議員の支援者を探し出すことができたら、その人にまず正確な情報を伝え意義を理解してもらいましょう。その上で、その人からアプローチしてもらい議員に会わせてもらうことが効果的です。支援者からの声に議員が逆らうのには相当な自信が必要です。逆に言えば、そんな自信をもっている議員は稀なので、支援者が有力であればあるほどその支援者からの声を議員は重く扱わざるを得ません。

 

来年の4月に統一地方選挙を控えていますので、そろそろ議員はピリピリしはじめています。そんな中ですから市民からのアプローチに耳を傾けてくれる議員関係者も多いはずです。思った以上の効果が得られるかも知れません。そもそも東海地震の際に浜岡原発が危険だという情報は正確にマスコミ報道されていないので、誰に伝えても意味があります。決して無駄にはなりません。

 

5 どんなつながりからでも議員とのアポイントをとり、実際に会うことができたら、説明とお願いをします。すでに提出されている【意見書】を見せて、なんとか議会に議題を提案してもらえるように話してください。自信がない場合には事務局に相談してください。手助け致します。

 

<動きのつぼ>

(ア)                          政治家は支援者の声に逆らえません。「支援しています!」と表明してくれる支援者がいた場合、その方の先にいったいどれだけの有権者の広がりがあるのか想像します。若い世代や女性で、政治家の支援を表明する人はまだまだ稀なので、その人が選挙の時にどう動くかがとっても気になります。それだけ真剣に動かなければならなくなります。

 

(イ)                          現在までに、静岡市、掛川市、浜松市、富士市、三島市といった浜岡から少し離れた大きい自治体が【意見書】を提出しました。周辺の小さい自治体は大きい自治体に右に習えでついていく傾向がありますので、このことをきちんと伝えてあげることもとても有効です。

 

応援がいる場合には、資料・情報提供、一緒に説得など、できる限りの支援を考えています。お声をかけてください。

(文責:浜岡原発、巨大地震対策虹のネットワーク 意見書担当:コナン)